ケルベロス

JNetHackのグラフィカルなWindows版を作った有名な漫画家あおきさんが絶賛していたケルベロス第五の首を読んだ。
ネタバレにならない感想みたいのをかいとく。

ケルベロス第五の首 (未来の文学)

ケルベロス第五の首 (未来の文学)

・週刊チャンピオンのケルベロスはなぜか一回も思い出さなかった。思い出す必要は無い。読み終わって、近くにあった何週か前のチャンピオンをなんとなく開いて、友恵がかわいいと思って、閉じて、そしてしばらくしてから気づいた。
・表紙をめくったところにある「あらすじ」みたいなのは読まないほうがいい。第一章の後半あたりを読んでる途中で見てしまい残念。
・直接的な言葉を避けたりするところで、脳がワンテンポ遅れてそれをレンダリングすることが何回も繰り返され、それが快感になっている。単に難解なのとは何か違う。
・ある場面のそれが何だったかを本をさかのぼってめくってもみつけられなくて絶望してそのままにしている部分もある。
・世界全体が、主人公がいる場所が何なのかが、そして主人公が何なのかが独特の彫りかたで少しづつほのめかされる。そしてどうやらその世界全体も主人公が何なのかもしっかり作者は作っていて、よくあるどうとでも解釈できる幻想とは違うってことが(よくわかってない私にも)感じられた。
・第一章の主人公と主人公のライバル的存在は特に愛すべきものに見え、ハリーポッターの主人公のハなんとか君はただのバカに思える(錯覚)。
・物凄い首切りソードや武器といった強烈なアイテムがないので、どんどん内容を忘れてしまいそう。