ハント・フォー・ジー

ちょっとクリエイティブな考え方をしてみようと思う。
現在の仕様の問題点、改良したら面白くなるであろう点を、探す。
たとえば、あの、黒いやつだ。茶色もあるけど。
どこに潜んでいるのか解らないが、時々現れてはプレイヤーのサニティをブラストしてくる、そして1匹見たら30匹は居るという、
そう、「田中正一」だ。
あ、間違えた、「G」だ。
現在の仕様では、Gは、その隠密性能やSB(サニティ・ブラスト)が、程好く生活にスリルを加えることに関しては良く出来ているように思えるが、その一方で、丸めた新聞紙やバルサンに対して決定的に弱いという、弱点がある。この弱点はゲームをつまらなくしている。
たとえば、ロング・ソード+1を拾ったとしても、そんなものは必要なく、丸めた新聞紙や、枕元のヤングガンガンを丸めたもので、事足りてしまうのだ。ゲームを面白くするにはロングソード+1を選ぶべき、つまりゲーム的には、強力な武器を手に入れたらそれにみあうオポネントが必要なのである。
そこで、次のバージョンではGの上位版として、丸めたヤングチャンピオンやスリッパでは到底潰すことの出来ない、チタン・アーマーを装備した、+1の武器でようやく満足に傷を負わせられる進化したG、「ハイ=アームド・G・イクシード」略してHiGEを各家庭に投入すべきだと提案する。これによりプレイヤーは、「HiGEが出てきちゃったかー、無視するか、ロングソード+1をどうにかして手に入れるか、そうじゃなかったら徒手格闘上げて殴り潰せるよう訓練するかだな」と、ゲーム性の広がりを感じられるはずだ。
次に、バルサンに弱いという弱点だ。まあ現時点でもバルサンで死にながらもメスは卵胞を尻から吐き出して、しばらくすると次の世代がのさばっているということで、ある意味耐性はある。これが「バルサンが一度しか買われず製薬会社が倒産する」という事態を避けているのだが、それは置いといて。
これを解決するには、バルサンに弱いという弱点を、単純に、無くしてしまえば良い。だが、ここで、バルサン+1やハイ・バルサンならいくらか効くようにするというのではいけない。それでは結局プレイヤーに選択の余地はなくなってしまう。バルサン以外の、たとえばサンポールを常備すればいいようにするというのも、まあ、一つの正解だろうが、結局その2つを常備することで簡単に対処できてしまう。
ここで、筆者は、むしろバルサンを吐き出すGを提案する。プレイヤーは、「一網打尽だぜへへへオラ死になー」という勢いでバルサンを焚くが、その「バルサミック・G」略してBCGにとってはバルサンは攻撃の徴のホルモンであり、これに対してバルサンを焚くということは、今大量のBCGが敵と交戦中の危機に瀕している、という情報が部屋に充満することを意味する。それに対する報復のため、仲間の8000匹のBCGが半径100メートルから終結してしまうということになるのだ。これにより、プレイヤーには、部屋にいるGが果たして「ノーマル・G」略してNGなのか、BCGなのかを調査する、というゲーム的選択を与えることができる。
これでGは十分強化された、と思うか? いや、まだまだだね。*1
クリエイティブな思考で重要なことだが、単にGの害悪を増やすだけでは面白くない、ということを十分にわかっていなくてはならない。ただGの危険度や難易度を上げるだけでは、「難しい、バランス悪い、もう知らん」となってしまう。クエストにはなんらかのリウォードが有るべきだ。
では、Gを倒したら何をもらえればいいのか? Gに懸賞金をかけて賞金稼ぎのギルドで金を受け取れるようにする、というのもある。が、ここではそうではなく、G自体に価値をつけることを考える。
結論から言うと、Gを美味しくいただけるようにすれば良い。水族館でエビやカニを見てプレイヤーがウマソーだと思うように、Gが美味しければ良いのだ。現存のGは、パリパリした甲殻ばかりで筋繊維はわずかしかなく、はっきり言って食えたものではない。カニやエビのようにジューシーな中身が足りないのだ。これはGを単純にそのまま巨大化することで解決する。肉自体の味は、茹でてしまえばそう悪いものではない。巨大化によりSBパワーは倍増、しかし旨みも倍増。巨大Gの脚は40本で9800円、のようにテレビのボッタクリ通販で売られるようになり、それまで社会の底辺とされていた「ハンターズ・アゲンスト・G・エンバトルド」略してHAGEの人達の社会的地位は向上し、そのハンター・ギルドの雇用も増加、不景気で雇用情勢の悪化した日本にうってつけである。
ということで、「巨大HiGEや巨大BCG、それに対抗するHAGE達」というのが、今クリエイター達(たとえばイルヴァタールとかいうヤツら)に求められるクリエイティブな思考だと、いえる。

*1:You still have lots more to work on...って急に英語になるってわけわかんねーよこのtanisi様が!