ニロエール

ニロエールとは、北海道原産の「ニロ」というぺんぺん草を使ったサワーのような飲み物である。
「ニロ」は「煮ろ」を語源にもつ。
江戸時代に征夷大将軍によって北海道への侵攻がなされた際、兵の一部が他では見かけないこの草を飢えて食べたところ、とても食えた味ではなかった。強いてたとえればアメリカセンダングサのような味だという。
しかしそれを別の兵が鍋で煮てみたら、あふれ出す煮汁は黄金色になり、おいしそうな匂いを放ち始めた。
その煮汁は香草のような爽やかな刺激があり、草自体からは考えられないほどおいしく味わえる飲み物であった。
ここから、とにかくそれを見たら「煮ろ」さすれば「得るであろう」ということが広まり、この草は「ニロエール酒」として本州に持ち込まれ、全国に広まった。