PUNISHER第3巻

八戦聖の二人が剣を持ったアルトの存在についてやり取りをした後、一人(雷獣ザイナーハ)が飛行能力で飛び立つシーン、
というものが週刊少年チャンピオン本誌連載時には在った気がしたが、単行本第3巻では飛び立っていなかった。
4巻の頃のシーンだったのか。
☆☆☆☆☆☆
空王シャホーのビジョンを見せる能力(魔法(ディソーサ))。
これは未来予言や神の領域から下る信託とは違い、
見ている本人の記憶から「のみ」構成されているようにも見える。
記憶は脳内のもの以外にも、剣や大鎌の記憶や呼吸した空気の記憶などをも含めて、
サイコメトリー的に抽出している。
それを説教的に再構成したのはシャホーの意図が入っているのだろうが。
つまり、ミルキィの死神バージョンの変な格好はアルトの潜在的な妄想から来ているとも考えられるし、剣(女性の姿のイメージが現れている)の記憶とも考えられるし、その両方が混ざったものとも考えられる。
☆☆☆☆☆☆
ミルキィの大鎌。
昔、「実験」により、死神として暴走した瞬間の次のページで、ミルキィはすでに鎌を担いでいる。
鎌が、彼女の父親が用意してそばに置いてあったものなのか、
死神が乗り移ると同時にどこからか鎌が魔法的に召喚されたのかが不明だ。
リブリでのシーンで、ウォーゼル(おそらくは八戦聖の一人)はアルトの大剣が特別なものだと確信し感動しているが、大きい鎌の方にはそれほど感心を見せていない。
そしてミルキィ自身でも、どこから出てきた武器なのかまだ言っていない。
☆☆☆☆☆☆
太田。
八戦聖が王女スキによって列挙されるところの影のついたイメージで、
勇者アルシスと銀鯨バルハークに該当するものの片方が、無敵看板娘の太田の髪型に似た感じのものだ。
「勇者」という響きはある意味「正義の味方」「長剣を持ったヒーロー」などと昨今ではきこえ、やはり太田の魂に共鳴するタイプのキャラだと予想される。
だがこの太田の影はトライデントを掲げており、これはやはり海に関する「銀鯨」の可能性のほうが高いかもしれない。
☆☆☆☆☆☆
超人ワンダー。
ワンダーは一言でいうと「ウィザードモード(デバッグモード)」であり、
この世界が実はネットゲームで全てはマトリックスに含まれる、
という(ひどい)設定も考えられる。
そこまで直接的なオチはありえないだろうが、
全ては次元が一個上の領域によって弄られている壮大な暇つぶしだと無理やり解釈できる展開には、なるかもしれない。
とにかく、超人ワンダーが何をしたいのかは最大の謎であり、
種明かしがどうなるかについて私は悩み、その悩みが無駄におわるのを恐れている。