レヴュー:プリンセス・ブライド

ネタバレしたくないのだがどうしてもネタバレになる。
一番面白いところはなるべく触れず、2〜4番目に面白いところだけにしとく。
YouTubeにその場面の映画版の動画があったが、主にキンポウゲが可愛くない点にガッカリするので見ないほうがいい。まあたしかに映画版は映画女優のような美人ではあるが(ドッ
以下ネタバレ













誘拐犯たちを追う黒い追跡者のところが2〜4番目くらいに面白い。というかここが1番だという気もする。
誘拐犯たちは最初の描写では多少愛嬌のあるザコキャラとしか思えない感じで登場するのだが、しかしそう思っているとビックリするような恐ろしくヒーロー的な(たとえばジョジョ第5部の主人公メンバー達のように)来歴のエピソードが挿入される。その2つのエピソードは「どうせザコを長々と語るってネタだろ?」とネガティブに読み始めた反動か、涙を流すほどグッと来る。彼らは追跡者に気付いたとき、黒い追跡者を追い払う役を一人づつ置きながらその追跡者に立ちはだかる。一人目の誘拐犯は、追跡者を楽に撃退できるであろう場面でもそうせず、正々堂々と勝負を挑む。なぜそうするのかといえば、まあ読めとなる。二人目の誘拐犯は比類なきパワーの大男だが、彼も正々堂々と勝負を挑む。三人目(最後の一人)の誘拐犯はリーダーであるが倒された二人に戦闘技術で劣る、彼は人質に刃を突きつけ追跡者の手を押しとどめる。そこから人質は背景になり、追跡者はカイジ的な「知恵の勝負」を提案する。その誘拐犯は魔術的とまでいえる読心術を使えることがその前の場面で出ているし、誘拐犯は私にはなにを言っているのか理解不能状態の理詰め「おまえほどの知恵があるならこちらのカップに毒を入れるだろうだがこのゲームを挑むほどのものならうんぬん」で優位をとる。これは単純に「こちらに毒が入っているだろう」といって相手の反応を見るのをより高度に述べただけかもしれないが私にはなにを言っているのか理解不能状態だったが、ハッタリに押し切られて私にも面白かった。そして驚くべき勝負のつきかたをする。
この追跡してついに人質に辿り着くまで、ここまでで誘拐犯3人と追跡者の1人は、全然知らないやつから始まったと思ったのにいつのまにかに、全員が読者から見てヒーローになっている。驚ける。全員がかっこよすぎるヒーローなのだ(つまりここ以外にも彼らは活躍していて、それは1〜3番目に面白いところになる)。