「ウダルヨー」

高温高湿度の空気を発散する渦巻き型モンスター。科学の粋を集めて作られたという「火力船」の動力機関部分は、特許等諸権利のため秘密にされていた。しかし週刊誌等の調査では火力船の動力は科学の粋とのふれこみに反するものだった。実際にはその動力は、精霊ウダルヨーと火霊ナーツさんを閉じ込めた「ウダルヨー=ナーツさん機関」という謎のデバイスで、これは科学では説明不能だと判明したのだ。科学で説明不能なようなものがどのように特許として通ったのか、それを説明することを迫られた東京特許許可局とそれをどう報道すればいいのかわからなくなったマスコミのうち何人かは舌を噛んで死に掛けている。精霊ウダルヨーを箱根温泉から練成して、火霊ナーツさんを召喚した大魔導師と言われている浅倉さん(仮名)は、「充分に発達した魔法は科学とみわけがつかないものだから科学の粋ともいえるだろう」とコメントしている。