手記

そのとき、突如青白い生き物が私の眼前に現れた。その生き物の頭部は円錐形で、その円錐の付け根からはおぞましい多数の触腕がのびてこの世ならざる風に揺れるようにうごめいていた。死体のような青白い色をした触腕に加えて二本の色白の腕のようなものがあった。それらはほぼ人間と同等の動きで脅かすような仕草をし、さらに二本の足をもちまるで人間のような歩き方で私ににじり寄ってきた。その胸部とおぼしきあたりには、ああ! 私自身のそれと同じような形状の、二つの脹らみが成長過程にあるのが見えたのだ!