インサイダー取引

インサイダーの語源は"Inu-sider"つまり「イヌの側の者」だという窃は皆ご存知だろう。
イヌはアイヌ民話の「裁く力とそのしもべ」の象徴である。現在の日本でも「公僕のイヌ」あるいは「権力のイヌ」といったところに形跡が見られる。
不正な株取引にこの語が使われるのは、まるでイヌの立場のように人の知りえぬ情報を独自に得てそれを利用するところからだという窃が有力だ。
しかし少し違う窃もある。
イヌのように臭いを不正に嗅ぎ取るという広く信じられている窃は、間違いだというのだ。
イヌに詳しい歴史研究家兼ジャーナリスト・草刈氏はこうコメントしている。「“秋もイヌめり”という言葉があります。この“秋”だけが有名になっていますが、この句にはあまり知られていないセットの3行があり、“春はイヌやり、夏はイヌめり、秋もイヌめり、冬はイヌ盛り”という連句だったんです。これはイヌを焼いたり煮たりして食べる際の調理法を示したものなんです。しかしイヌを食べることに否定的な近代社会は『これは“黒歴史”だ』とイヌ調理の意味を歴史から抹殺したのです。それぞれの句の調理法が具体的にどんな食べ方かの詳細は誰も知りえません。真に歴史から抹殺されたといっていいでしょう。イヌ食は私たちの文化でもあったのですが、抹殺されたのです。話を戻しますが、“イヌサイダー”という語句は“イヌの炭酸飲料漬け”を指しているのに他なりません。実はごく最近まで不正なイヌ食は生きており、不正な取引を秘密の料亭で実行することの隠語として“イヌサイダー”が使われていたんです。隠語の存在を知る人は多いですが、その詳しい意味は皆知らずに使っていることが多いでしょうね」
そういえば記者も「イヌサイダーおごれや‥‥!?」と証券会社の社員から意味不明の一発ギャグを聞いたことがあるような気がする。まったく、真実を知ることも当然必要だが、知らない方がいい言葉というのもあるのかもしれない。