亜光速通信システム『糸電話』

現在は電流や光ファイバーや電波が主流であるが、その昔は糸電話と呼ばれるシステムが世界一速い通信として使われていた。
糸電話という語に電話とついているが電気は使われていない。これは訳語の問題で……まあそんなのはどうでもいい。
糸電話を簡単に説明すると宇宙空間に伸びている一本の糸である。糸というがこれは地球的な綿やらナイロンやらの糸ではなくもっと頑丈な成分からできていて非常に細い糸状の物体だ。
糸電話の通信方法はそれを引っぱることによりなされる。土星と地球の間の糸を地球側からちょこっと引っぱると土星側に「ほぼ同時に」引っぱられたという情報がとどくのだ。もちろん完全に同時ではなく、原子間の力が伝わりながら引っぱられるので、遅延はある。
この糸電話は今では使われていないが、それは糸電話を引っぱりすぎてしまったため糸が切れてしまったせいだ(復旧には約20年かかるといわれていたが直後に電波通信が発明されたため壊れたまま放置され230年経過している)。
この破滅はシステムのバグによるもので、1フレーム目に引っぱるというコード

	while(1)
	{
		frame++;
		...
		if(frame == 1)
		{
			hipparu();
		}

が間違えて「if(frame = 1)」と書かれていたせいでお互いに500テラ億万回引っぱられてしまって糸がちぎれたのだ。