ゲーム脳はさておき本当にあるゲームと脳の話

ニセ科学を10倍楽しむ本

ニセ科学を10倍楽しむ本

ゲーム脳の章だけ読んだ。
面白かった。
これで思い出したのが、私のことだ。
私は癲癇が何なのか知らないしその発作が癲癇なのか別の緊張なんたらなのか知らないが、とにかくそれを発作と呼ぶ。
この発作は結局はめまいってのが一番近いんだろうけど、そういわないとしたら、脳の異常としか説明できない。
どんなに詳述しても説明できないが、主観的には、視界の全てに何か異常があるように感じられ、まぶたを閉じたとき見えるやつにすら異常があるように感じられ、それらの異常は、どこにも異常はないのがわかっていても、異常があるように感じられる。そして顔面の筋肉を引きつらせなくてはならない状態になり、はくちのえみがこうやってひきおこされているのではとかんがえられるじょうたいになる。
待って帰らないで。
いわゆる過呼吸も伴って危なかったことがある。
とにかくその発作をまとめて「めまい」ということにしておく。
めまいは、目をつぶって安静にしようとしてもそれではおさまらない。椅子に座りなおして目をつぶってもまぶたの裏が異常で、もやもやした不安と不安が来るという恐怖がまぶたの裏にのこる。
めまいは小一時間安静にすることによりおさまるといえばおさまる。
しかし、このめまいを(安静にすることに比べて)瞬時に治す方法が私にはある。
DSの電源を入れ、ぷよぷよ7を起動し、CPUの三本勝負をやることだ。
またはマリオをジャンプさせてゴールにたどりつくか、テトリスでCPU対戦するのでも効果がある。
まだ帰ってない?
ありがとう。
前置きが長すぎるが、つまり、ある種のゲームがこれ以上ないほど的確に、めまいを治してしまうという話だ。
ほかのいかなる行動よりも(運良く部屋の中に居て布団に横になれるときに横になってリラックスするよう努力するよりも)瞬時に、ゲームが痛み止めのようなものとして確実に効果を持っているのだ。
これはテトリスPTSDをなおすとかなおさないとかの話と同じくらい興味深い、現実に起きている話なんではないか。
ゲームをやっているときにだけ励起される有用な脳の働きってのが、研究する意義があるほどの何かに少なくとも私には思える。この体験から。
「これ」はなんらかの研究の意義がある。「痛み止めとしてのコンピュータゲーム」という不思議な現象はもっと検証されるべきだ。
「ゲームがキモイからゲーム脳って言葉を作ってツッコミどころ満載のニセ科学でゲームを批判してツッコミによって地に落ちた人」の失地回復のチャンスじゃないかな。
ていうかゲーム脳って話のせいで自分の嫌な部分を書くことになるとはなんて罠だ……。