スタインベック「聖処女ケティ」

スタインベック短編集 (新潮文庫)

スタインベック短編集 (新潮文庫)

のうちの一本、ごく短い短編「聖処女ケティ」にマジ感動した*1
感動の涙をブチ流した。映画化決定。雌豚ファンと雌豚ファン以外必見。
ここまでなにもかも馬鹿馬鹿しく人を食った脳天気でアンパンのような全てが皮肉でしかないうえにやさしい世界があっていいのだろうか、そしてなぜその世界がなぜこんな感動的なんだろうか、それがここまで凝縮できる圧縮技術はmp3を越える人類史上に残るワザではないか、ということを考えたり考えるふりをしながらしばらくすごすことでしょう。
追記:とにかく「皮肉」だし、それでもなお感動的であることもまた皮肉。すさまじい悪意によって書かれている単なる悪意と感じる人もいるかもしれない。少なくとも私には、宗教ジョークの中にたまにある調和と愛の安心感、といったものの真髄だと思えた。

*1:検索用フレーズ