本能の中で性的魅力に関する部分

ほとんどの性的魅力は、遺伝子が残る可能性の高いものつまり生まれてくる子供の利益度からきているという説があり*1、そんな考え方は知らないほうが良かったと思うが、非常に的確に見える。それがほぼ全てだと考える人が多いそれに関しては、ほぼ全て説明可能だ。
スラリとした足がいいと思うのは敵から逃げられる確率、
胸部の肉は赤ん坊が飢えないかどうか、
健康的な笑顔は赤ん坊を投げ捨てて殺さない精神の健全さ、
極度に大きいのは敵から逃げる俊敏さに反する。
などなど*2
ケルベロス』に書かれていないが、40歳の女性よりも20歳のほうがいいのも本能で説明できる。
40歳のほうが多分20歳より先に死んでしまい、死んでしまうのはたいていの場合子供に不利益だ。
だとすると、ほとんど不死の20歳といった架空の存在にあこがれる本能もありえる。
ほかにも色々あるが、おいといて。
ここで言わなくてはいけないのがイカ娘だ。
イカ娘は何なのか?
擬態する生き物というのがある。
たいていは隠れるためのもの、身を守るためのものだが、捕食するために擬態する肉食の生き物もいる。
ハナカマキリは昆虫の本能を刺激する花の姿をしている。そして花の中にかくれ、花を本能的に好きな昆虫が飛んできたら捕食する。
イカ娘が人間以外であって侵略つまり人間に危害を加えるのが本分なら、イカ娘は擬態する生き物で、人間の本能を利用して魅力的な人間の中に隠れているのが現在の状況だ。
一歩引いてフィクションだと確認してから見ると、フィクションの何の感動に関しても本能が関係しているという(あまり考えたくない)考えになってしまう。
ここで気づいたが、どうも私はイカ娘に性的魅力を感じてはいない。いやちょっとそんな感じすることもあるけど……。
しかし何か本能と連動したものがあるはずだ。
前述の「遺伝子が残る可能性の高いもの」というのはまず間違いない。
イカ娘と自分の遺伝子に何の関係が?
そこでそのまま一歩進むとこういう考えになる。
イカ娘自体が自分の遺伝子のどこかからのコピーなのだ。
イカ娘の魅力がわかってる人にはとくに事例を上げる必要もない。
これを別の言い方で見ると父性とかマッチョイズムとか支配欲となるが、もしそうだとしてもそれらの言い方では「私たちの子供(遺伝子)」というもっと的確な部分を表していない。
イカ娘は「私たちの子供(our(my) kid)」なのだ!
あとひとはとよつばも!
侵略が本当に本分だとしたらイカ娘の擬態はこのようにみごとに成功している。

*1:ケルベロス第五の首」で見た

*2:そういえば最初のデートがマクドナルドだったらその男を切る(モスバーガーならいい)という女性の話があったけど、貧乏で劣悪な食事が自分が孕む子供におよばないために本能的にしている思考だといえるなど女性側から考えても興味深い